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デュピクセント(デュピルマブ)治療法をアトピー患者がまとめた記事

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こんにちは。終身名誉アトピーの灯です。

 

デュピクセント(デュピルマブ)という治療方法をご存知でしょうか?

 

アトピーなら誰もが待ちに待った、夢にまで見た「薬物相互作用が少ない」タイプの治療法です。

 

アトピーに対して効果的な薬は長く使うと問題になることが多いです。 ステロイドなどが有名ですね。 脱ステとかありますし。 デュピクセントはその心配が少ない特徴があるということです。

 

デュピクセントは2018年1月19日に承認された比較的新しい治療法です。

 

わたしはすでにアトピーを克服していた時期だったのでデュピクセントの使用経験はありません。 この治療法を学ぼうと思ったのは、アトピーの子供に受けさせるかどうかの判断をするためです。

 

標準治療と生活改善でアトピーを克服した人間から見てデュピクセントはどうなのか?

 

一緒にデュピクセントについて学んでいきましょう。

 

 

デュピクセントでアトピーは完治しない

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まず認識しておきたいのはデュピクセントは対処療法だということですね。

 

デュピクセントを正しく運用してもアトピーは寛解しないということです。

 

参考→京急蒲田駅直結の皮膚科、たけうち皮フ科クリニック

 

デュピクセントをやり切れば今後いっさいアトピーに悩まなくても良くなるぞ!という治療ではなく、ひどいアトピーの症状から回復させることを目的に行う治療だということですね。

 

デュピクセントを行うメリットは効果の高さ

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デュピクセントは手間がかかるうえに高額。アトピーを根治させるものではなく対処療法。

 

そんなデュピクセントを選択するのはデュピクセントの改善効果が高いからです。

 

 

【よく効くのに内臓への負担がない】 注射のデュピルマブ(デュピクセント)は、 激しいかゆみと激しい発疹を速やかに良くします。最初打つと3日目から楽になり始め※、2週間ごとに注射を続けると、4か月の時点で発疹が1割まで減る人は4割弱。優れた効果に加え注射なのに肌がしっとりし、内臓への負担や抵抗力を落とす副作用がないのも特長です。15才から使え、未成年の方は保護者とご一緒に受診してください。注意する点としては、喘息治療中の方は、注射開始後一時的に喘息の症状が無くなっても内科受診を止めずに続ける必要があります。また、注射を始めて何か月もたってから結膜炎になることがあります。多くは一時的な目のむずがゆさ程度の軽さですが、まれに目が赤くなりゴロゴロし眼科にかかっても何週間も治らないこともあります。

 

※最初の1回でぐんと良くなり、2回目はそれ程良くならず、3回目は『これ以上良くならない』と感じる効き方をします。良くならない部分は、ステロイドとタクロリムスの塗り薬を使い分けて治します。

 

引用元→京急蒲田駅直結の皮膚科、たけうち皮フ科クリニック

  

 

4ヶ月つづけると40%もの人の発疹が1割まで減るほどの効果がある治療法とのことです。

 

重症のアトピーにとってとてもありがたい治療方法ですね。

 

というかデュピクセント治療は重症のアトピー用の治療方法と言っても過言ではありません。

 

デュピクセントは誰もが受けられる治療ではありません。 治療を受けるには一定の条件をクリアする必要があります。

 

 

【注射を打てる条件】 注射を打つには、顔や首あるいはある程度の範囲に激しい皮疹があり、適切な外用療法が施されているといった皮膚科学的要件を満たす必要があります

 

※。このような条件を満たさないと、激しい症状があっても受診当日に注射を打てず、条件が満たされるのを待って後日注射をすることもあります。

 

※厚生労働省の最適使用推進ガイドラインに従い、日本皮膚科学会のガイドラインに準拠した標準治療を受けていることが必須です。提供されていない場合は、標準治療をご説明しますので、その旨をお申し付けください。

 

引用元→京急蒲田駅直結の皮膚科、たけうち皮フ科クリニック

 

 

症状がひどいことの他にアトピーの標準治療を受けている事も条件になります。

 

要するに、標準治療で対処できなかった先にある治療法ということですから標準治療よりも効果的でなければ意味が無い。

 

効果的なのは必然なのです。

 

デュピクセントのデメリットは高額な治療方法であること

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現在のデュピクセントはデメリットを感じることがおおい治療法でもあります。

 

その一つが値段ですね。 注射1回で2万円。

 

これは保険適用した3割負担で、窓口で支払う金額が2万円ということです。(初回は倍の量を注射するとのことで、そうすると値段も倍の4万円になります) 

 

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画像引用→デュピクセントを使用される患者さんへ|総合TOP|サノフィ株式会社

 

わたしもそうですが、高いと感じる人がほとんどだと思います。

 

もちろん注射1回では終わりません。 2週間に1度の注射を行います。 月に2回ですね。

 

塗り薬との併用になりますから実際に窓口で支払う金額はもう少し高くなると思います。

 

厚生労働省の最適使用ガイドラインによると塗り薬とデュピクセント注射を併用し、6か月経過した時点で今後も注射を続けていくかどうかの判断を行うとのこと。

 

参考→最適使用推進ガイドライン(医薬品) | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

 

つまり、注射代だけで26万円(6か月12回分+初回2倍)くらいの費用を最低でも見込んでおく必要があるということです。

 

これはあくまで注射代だけ。診察料金や併用する塗り薬の料金などの余分も見積もっておく必要があるでしょう。(あとで触れますが交通費もバカになからい可能性があります)

 

6か月で改善する保証はありませんから続けるなら費用計算して金銭的負担に備える必要があります。

 

普通に生活していれば医療費はアトピー治療以外にもかかりますから高額医療費制度を活用しましょう。 ほかの医療費と合算できるので払い戻しを受けられる場合がありますよ。

 

参考→高額な医療費を支払ったとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

デュピクセントできる病院が少ない問題

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デュピクセントは2018年に承認されたばかりの新しい治療法。 対応可能な病院の少なさも問題です。

 

というのも、費用の章でお話した通りデュピクセントは2週間に1回の注射を行う治療法。 自宅の近くに病院がない場合、2週間に1度の通院負担が発生するのですね。

 

病院が遠ければ遠いほど通院の負担は高くなります。 時間的負担、交通費の負担ですね。

 

デュピクセント治療自体が高額なこともあり無視できない負担でしょう。

 

条件を満たせば治療の効率化を目的に自己注射に移行できますが……

 

一般の感覚だと自己注射は抵抗があると思います。シンプルに怖い。

 

あとデュピクセントは冷蔵保管が必要な薬になります。 取り扱いに注意が必要な薬だということですね。

 

デュピクセント治療を受けている人の中には停電が怖い。停電があると一気に数万円ぶんの薬を失ってしまうから!と言っている人も居ます。

 

アトピー悪化の原因はストレスなのでなるべく心配事を減らしたいところですが…… このあたりのバランス取りも難しいところですね。

 

正直、現状のデュピクセントは、他の治療法と比較して患者の負担が高い治療法であるといわざるを得ないと思います。

 

子供のひどいアトピーには肝臓に問題がないことを確認して飲み薬から挑戦して、効果が無ければデュピクセントをやると思う

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ここまでの情報をもとに、現時点では子供のアトピー治療にデュピクセントは選択しないと思います。

 

医師の指導に基づくことが大前提ですが、ステロイド(正しい運用が前提)と、重度のアトピー用の飲み薬(シクロスポリン)を併用し、症状を抑え込んでいる間に環境を整える動きを取ると思います。

 

それでも効果がなかった時の最終手段ですね。デュピクセントは。

 

こんかい色々しらべて、自分なりに出した結論なのですが、デュピクセントの強みは内臓に負荷をかけずにできる効果的な治療方法だということです。

 

アトピー用の飲み薬(シクロスポリン)を使いたくても使えない人、若しくはアトピー用の飲み薬を長期間使っていて継続が厳しい人に向いた治療方法なのではないかと思いました。

 

デュピクセントはあくまで対処療法なので、そういう意味でステロイドやシクロスポリンと同じと思います。 手段のひとつ、選択肢のひとつです。 

 

改めて環境改善、生活改善が重要と思いました。

 

なぜなら根本治療でない以上、環境や生活に原因があるなら取り除かないといたちごっこですからね。

 

とはいえ選択肢が増えること自体は非常に心強いですし、デュピクセント自体が2018年承認の新しい方法ですから今後より負担が少なくなるように改良されていくでしょうから期待して情報収集を続けていこうと思います!

 

【非常に参考になったサイト一覧】

デュピクセント体験談→アトピー性皮膚炎体験記:デュピクセントを使用してみて | 認定NPO法人 日本アレルギー友の会

デュピクセントをやっている病院1→京急蒲田駅直結の皮膚科、たけうち皮フ科クリニック

デュピクセントをやっている病院2→新薬雑感:デュピクセント皮下注 | ぼうそう医薬情報室

デュピクセント薬のサイト→デュピクセントを使用される患者さんへ|総合TOP|サノフィ株式会社